コンピュータ将棋のこれまでとこれから

コンピューター将棋を解説するために、これまでのコンピューター将棋とプロの戦いを簡単に解説したいと思います。

2010年、初めてコンピューターにプロが負けました。当時の対局者は女流の清水市代六段(女流王位女流王将の二冠)でした。清水市代六段とあから2010の対局は後手のあから2010が勝利しました。それから6年後の2016年、三浦弘行九段が竜王戦挑戦者決定戦3番勝負で丸山忠久九段に2勝1敗で勝利しましたが、対局中の離席が多かったので、他の棋士から不正疑惑をかけられました。結局三浦九段はシロでしたが、この事件がコンピューターはプロより強いということを明白にしました。プロより強いので プロの研究にもコンピューターは使われるようになりました。(研究とはあらかじめ相手がこうやったら自分はこうするなどと考えておくことです)研究するにあたって一番に見るものが評価値です。評価値とはその名の通り点数でその局面を評価してくれるものです。これがプラスならばその通りに指せば良いということで、マイナスならその指し方はよくないということです。これが振り飛車にとっては問題でした。コンピューターは振り飛車を指すだけでマイナス200点からマイナス400点を示すのです。一般的に-500点差がつくとコンピューター同士では絶対に勝敗がひっくり返らないと言われています。将棋の駒の歩一枚分が100点ぐらいの価値があります。 

ですので振り飛車を指すだけでかなり不利な状況から戦わなければならないのです。コンピューターが使われるようになってからはかなりの振り飛車の戦法が駆逐されました。一時は振り飛車はなくなるんじゃないかと言われた時もありました。ですがコンピューターは全能というわけではありませんでした。最初の方は 振り飛車が悪い点数を表示していても、半分ぐらいまで行くと点数が互角になる戦い方がいくつか発見されたのです。この発見によって振り飛車は今日もプロによって指されています。名前を挙げると三間飛車などがコンピューター の評価値でも互角に戦える戦法の一つです。ただ私見ですがこの三間飛車も一年ほどで指されなくなると思います。その理由は簡単でです。プロでは圧倒的に居飛車を指す人の方が多いので みんなが振り飛車の対策をしてくるからです。人が多い分研究量も多くなるので、より早く対策が作られてしまいます。逆に居飛車の対策はこうはいきません。もしかしたら近い将来振り飛車を指すプロはいなくなるかもしれません 現在プロより強い コンピューターが振り飛車はよくない戦法と言っている以上、勝つことで生計を立てていけるプロは居飛車を指すようになるでしょう。ですが私は趣味としてやっているので仮にプロでやらなくなっても指し続けると思います。